3Dプリンターと靴作り

3Dプリンティング技術と靴作りを全力で融合させていくブログ

痛くない10cmヒールパンプスは作れるか?②

今回は、木型の3Dモデルができるまでをご紹介します。

↓クリックすると3Dモデルが動かせます。

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前回作成した足の3次元形状データを基に、木型の3Dモデルを作成していきます。

痛くない10cmヒールパンプスにするために、特に注意するのは下記の2点です。

 ・前滑りしないように木型の足囲を足のデータに合わせる。

 ・指が痛くないつま先の形状にする。

 

まずは、足のデータに合わせて、大まかな木型の形を作ります。

水色の部分が木型、グレーの部分が足のデータです。

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次に、木型の足囲を、足のデータと合わせます。

足囲は、指の付け根の骨の周り(下の画像の赤い線の辺り)をぐるっと測ったときの寸法です。

モデルを赤い線で切って、矢印の方向から見た断面を確認しながら、木型の足囲を調整していきます。

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次に、つま先の形状を決めます。

赤い線が足の輪郭です。

私は特に小指が痛くなってしまうので、小指の先端と靴の間に、ほんの少し隙間ができるような形状にしました。(青い丸で囲んだ部分)

親指は靴と当たっていますが、指の側面が広い面積で当たっているので、痛みはないはずです。

広い面積で当たるより、指先などがピンポイントで当たる方が痛みが出やすくなります。

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かかとなども足のデータに合わせて整え、今回の木型は冒頭の3Dモデルのようになりました。

 

次回は、仮靴(試し履き用の靴)用の靴底とヒールの3Dモデルを作成します。