3Dプリンターと靴作り

3Dプリンティング技術と靴作りを全力で融合させていくブログ

【1足目】足長・足囲の測定

まずは、足長と足囲を測ります。

足長は、かかとから足の指の一番長いところまでです。

足囲は、親指と小指の付け根の骨が一番出っ張ったところを通るように測ります。

 

Kさんの測定結果は、下記の通りでした。

【右足】

足長:24.7cm

足囲(体重をかけた状態):22.4cm

足囲(体重をかけない状態):19.9cm

【左足】

足長:24.3cm

足囲(体重をかけた状態):23.3cm

足囲(体重をかけない状態):20.7cm

 

体重をかけた状態とかけない状態に分けて足囲を測るのは、開帳足(筋肉が衰えて柔らかくなった足)の度合いをみるためです。

2つの足囲の差が1.2cm以上だと、開帳足であると言われています。

Kさんは両足とも約2.5cmの差があるため、かなり柔らかい足と言えます。

 

パンプスは紐靴などと違い、足を覆っている部分が少ない靴ですので、靴の長さだけでなく、幅も足に合っていないと脱げてしまいます。

通常、パンプスは、体重をかけた状態の足囲よりも靴の足囲が1cm細くなるように作られます。

このように、実際の足囲よりも細く靴を作ることを「"ころし"を入れる」と言い、"ころし"によって靴を足にフィットさせ、靴の中で足が前滑りしたり、脱げたりするのを防ぎます。

しかし、Kさんの場合は足が柔らかいため、"ころし"が1cmだけでは効果が弱く、前滑りしたり脱げてしまう可能性が高いです。

そのため、Kさん用のパンプスは、通常より多めに"ころし"を入れる必要があります。

 

次回は、3Dプリンターで木型を作製するために、足の形状データを採っていきます。