3Dプリンターと靴作り

3Dプリンティング技術と靴作りを全力で融合させていくブログ

【1足目】3Dプリンターで木型をプリントアウト

3Dプリンターで木型をプリントアウトしていきます。

使用する3Dプリンターは下から樹脂を積み上げるタイプです。

積み上げやすさを考えて、かかとから出力していきます。

プリントし終わるとこんな状態です。

3Dプリンターの床部分に木型のかかとが張り付いているので、ぺりぺりはがします。

木型の底面に鉄板を取り付けたら完成です。

この鉄板は、靴作りの「吊り込み」という工程において重要な役割を果たします。

吊り込みの工程では、かかと周りの革を靴底に釘でとめていきます。

この時、釘の先端が木型の鉄板に当たって曲がることで、靴底と革がかしめられます。

 

木型のてっぺんから出ている輪っかは、木型を靴から抜くときに引っ張るための針金です。

針金は靴底の鉄板とつながっています。

一般的な木型には、このような穴が開いており、この穴に工具を引っかけて、靴から木型を引っ張りだします。

しかし、同じ構造の木型を3Dプリンターで出力してみたところ、引っ張る力に耐えられず、穴の部分が壊れてしまいました。

そうなると、木型が靴から抜けなくなり、かなり困った状況になります。

針金の輪っかのせいで見た目がかなり格好悪くなっていますが、木型が抜けないよりはマシです・・・

しかし、針金を取り付けるのが手間なので、この構造は改良する必要がありそうです。

 

次回から、仮靴の作製に入ります。